2009/04/09

エゴイズム

 エゴイストは「利己主義者」とか訳され、良くないイメージがつきまとうものだと思います。しかし、エゴイスティックな自分を否定する必要は無いんじゃないか、と最近思うようになりました。


 そもそも人間は、誰しも自らの幸福を願い、それを得ようとするのが自然だと思います。しかし皆が自分の利益を求めて行動していたのでは、嫌がる人、涙を流す人が出てくるでしょう。そこで、「思いやり」だとか「優しさ」「配慮」といった人の為になるもの、一種自らの利益に逆行するものが(基本的には)必要になります。ありがちな例で言えば、皆の嫌がる役を進んで引き受ける、とか。
 僕はそこに、表面化されない、内包されたエゴイズムがあるのではと感じました。自らの「優しさ」を相手に与えることで、どこか自分への見返りを要求する心があるのでは、と。


 何が言いたかったかと言うと、表面的なエゴイズムを否定しておきながら、そんな自らの内包されたエゴイズムには気付かない or 気付かないフリをし、"相手のため"と誤魔化すのは、卑怯な気がしたのです。これは自分自身にも当てはまりますね……。
 勿論、自分を利する目的を含んで行動するのは自然だと思いますし、ある程度は必要でしょう。意図していなくとも、結果的に自分のためにやっていたということもあるでしょう。卑怯だと思ったのは、自らを利する目的を持っているにも関わらず、それを認めない(気付かない)で自分は純潔だ、コレは相手の為だ、と主張し誤魔化すことです。だから、最初に戻りますが、エゴイズムを否定するくらいならいっそのこと開き直って、「俺はエゴイストだ!!」くらいでいいんじゃないかなー、と。

 世の中には本当に優しい人もいるでしょうが、そんな真人間になりきれる自信は、僕は正直ありません。まあ、そのエゴイスティックな部分も合わせて、「優しさ」なのかもしれませんが。自らを取り繕う卑怯さよりは、開き直りの方がマシなんじゃないかなってことですね…(笑)。強い自戒も込めて書きました。

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